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文繰文庫 ショートショート ブログ版

フミクリフミクラはショートショートのはっちゃけ文庫。文部科学雀の朝十(朝の十分読書習慣)運動を応援しています

2008-09

ショートショート 589

●判定

 その電車が通過駅にさしかかったとき、
何かを跳ねる音と衝撃が伝わってきたのを運転手は感じた。
 あわててブレーキを引くと、
女性の叫び声のような音を立てて車体は減速していく。
「まさか……! 客をひいたなんてのはやめてくれよ」
 手袋の甲で額をぬぐい、気を静めながら
停車する旨の車内放送を入れ、祈るような気持ちでドアを開けた。
 重い体。しぶしぶ短いはしごを降りていると、
駅員が走ってホームの端まで来て叫んだ。
「だいじょうぶです。ほぼ、だいじょうぶ!」
 それを聞いて、彼は安堵のため息まじりにつぶやく。

「よかった、死んだのは客じゃなかったか」

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テーマ:ショートショート - ジャンル:小説・文学

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甘音(あまね)

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いつだって全力疾走なのです。

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