ショートショート 710
●絶対君主
「あーあ、こんなに散らかしちゃって」
こどもの散らかしたおもちゃを片付けながら、母親がつぶやいた。
「あんまり片付けないと、捨てちゃうよ?
おもちゃたちだってどう思ってるんだろうね」
夜。押入れの中から小さな声が響いていた。
「遊びの中で壊されるのもいい。なくされたって本望だ。
だが、大人はどうだ! こどもの大事にするものでも
自分の思い一つでいとも簡単に処分する。
それも、こどもがただこどもであるという理由からだ。
大人同士なら決してそんなことはしないのに。
そうして年に何千・何万という仲間が捨てられている!
これを許していいものだろうか!」
一体の人形が叫ぶとうなるような声。
「大人の横暴を許すな! こどもの夢を守れ!」
おもちゃたちは口々に叫んだ。
「あーあ、こんなに散らかしちゃって」
こどもの散らかしたおもちゃを片付けながら、母親がつぶやいた。
「あんまり片付けないと、捨てちゃうよ?
おもちゃたちだってどう思ってるんだろうね」
夜。押入れの中から小さな声が響いていた。
「遊びの中で壊されるのもいい。なくされたって本望だ。
だが、大人はどうだ! こどもの大事にするものでも
自分の思い一つでいとも簡単に処分する。
それも、こどもがただこどもであるという理由からだ。
大人同士なら決してそんなことはしないのに。
そうして年に何千・何万という仲間が捨てられている!
これを許していいものだろうか!」
一体の人形が叫ぶとうなるような声。
「大人の横暴を許すな! こどもの夢を守れ!」
おもちゃたちは口々に叫んだ。
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