ショートショート 795
●見て!
お葬式では、今まで見たこともない親戚が大勢来ていた。
「ま〜! おねえちゃんったらずいぶんきれいになって」
わたしに声をかけるおばあさん。
誰だっけ? あいまいに笑いながら考えていると、
「ほら見て。兄ちゃんとこの孫の、おねえちゃん」
お年寄りたちの中に連れて行かれた。
「おお、美人さんになったな」
「結婚式のとき以来か。すっかりきれいになって」
どう応えたらいいだろうと頭をかいていると、後ろから妹が顔を出す。
「ああ、妹かい? ずいぶん大きくなって」
「あのちっちゃいのが、しっかり育ったもんだ」
「いや、大きくなった」
そんなやりとりの中、わたしより年上のいとこが
おじさんたちと一緒に入ってきた。
「はじめまして、でしょうか?」
にこやかに挨拶を振りまく彼女。
「いや。法事のときにあったよ。……すっかり立派になったな」
「ずいぶん大きくなったなあ」
「ああ、大きくなった」
楽しそうにうなづきながら話し合うおじいさんたち。
――ぎうぅ。
「いたたたた。なに〜?」
突然の痛みに振り返ると、妹がむくれた顔をして
わたしの腕をつねっていた。
「なぁに、どうしたの?」
でも妹は答えずに、その指先に力を込めた。
お葬式では、今まで見たこともない親戚が大勢来ていた。
「ま〜! おねえちゃんったらずいぶんきれいになって」
わたしに声をかけるおばあさん。
誰だっけ? あいまいに笑いながら考えていると、
「ほら見て。兄ちゃんとこの孫の、おねえちゃん」
お年寄りたちの中に連れて行かれた。
「おお、美人さんになったな」
「結婚式のとき以来か。すっかりきれいになって」
どう応えたらいいだろうと頭をかいていると、後ろから妹が顔を出す。
「ああ、妹かい? ずいぶん大きくなって」
「あのちっちゃいのが、しっかり育ったもんだ」
「いや、大きくなった」
そんなやりとりの中、わたしより年上のいとこが
おじさんたちと一緒に入ってきた。
「はじめまして、でしょうか?」
にこやかに挨拶を振りまく彼女。
「いや。法事のときにあったよ。……すっかり立派になったな」
「ずいぶん大きくなったなあ」
「ああ、大きくなった」
楽しそうにうなづきながら話し合うおじいさんたち。
――ぎうぅ。
「いたたたた。なに〜?」
突然の痛みに振り返ると、妹がむくれた顔をして
わたしの腕をつねっていた。
「なぁに、どうしたの?」
でも妹は答えずに、その指先に力を込めた。

