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文繰文庫 ショートショート ブログ版

フミクリフミクラはショートショートのはっちゃけ文庫。文部科学雀の朝十(朝の十分読書習慣)運動を応援しています

2009-08

ショートショート 826

●高齢化社会

 算数の授業の導入として、こどもたちに
数のくくりを考えるように話を振る。
「わたしたちは普段、10という数字を基本に生活しています。
たとえば、1円」
 用意したお金を出し――
「10枚集めると、10円とおなじものが買えるでしょ?」
 10円玉と交換する。
「10円玉が10枚集まると、100円。
100円が10枚で、1000円! お札になりました」
 100円を10枚持った手にハンカチをかけてひらりとはずせば、
お札になった1000円のできあがり。
 目を丸くするこどもたちの前でお金をしまい、訊ねる。
「でも、10個で一まとまりにならないものもあるんだなあ。
なんだか――わかるひと!」

 自分で手を上げながら訊ねると、
「おさけー」
 はしの方から声があがった。おうちが酒屋さんの子だ。
「そう。お酒なんかは12本で、なんていうの?」
「1ダース」
「せいかーい。ほかに、いくつでなにか、言える人は?」
 黒板に書きながら訊ねると、
「時間ー! 60分で1時間」
「うん、いいね」
 出たものを書いていく。
「じゃあ、24時間で1日~」
「そうだね」
「365日で1年」
「たまに366日のときもあるけど、正解ー!」
「13話で1クール」
「くわしいねぇ」
「80キロカロリーで1単位ー」
「わかっちゃいるけどねえ」
「3人で1高齢者」
「そうだねえ」
 そのまま書こうとして、ふと気づく。
「こら、ちょっと待て」

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テーマ:ショートショート - ジャンル:小説・文学

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