ショートショート 881
●素直になれなくて
「どうしたの?」
わたしを見てにこにこと笑う彼。
とても、嫌な人だ。
「なに?」
その毒のないすなおな笑顔が憎いくらい……好き。
彼の視線で命がともる。彼の言葉でわたしは動く。
こんなにもわたしが好きなことを、この人はきっと、知らない。
彼が好きだと言ったから、わたしが付き合ってあげてるんだと思ってる。
「あ、あの、さ」
詰まりそうになるのど。
どうしてこんなわたしを好きだと言うのかわからない。
けど。
「わたし、あなたが、好きだよ」
精一杯の横目で見ると、うれしそうに目を細めて。
「ありがと。ぼくもだよ」
かあっと熱を持つ頭はからっぽになって、
知らない場所から言葉が落ちた。
「こ、この、ナルシスト!」
「どうしたの?」
わたしを見てにこにこと笑う彼。
とても、嫌な人だ。
「なに?」
その毒のないすなおな笑顔が憎いくらい……好き。
彼の視線で命がともる。彼の言葉でわたしは動く。
こんなにもわたしが好きなことを、この人はきっと、知らない。
彼が好きだと言ったから、わたしが付き合ってあげてるんだと思ってる。
「あ、あの、さ」
詰まりそうになるのど。
どうしてこんなわたしを好きだと言うのかわからない。
けど。
「わたし、あなたが、好きだよ」
精一杯の横目で見ると、うれしそうに目を細めて。
「ありがと。ぼくもだよ」
かあっと熱を持つ頭はからっぽになって、
知らない場所から言葉が落ちた。
「こ、この、ナルシスト!」

