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ショートショート214
●それはチガウ
春。道の両側に桜の花が咲く車道。
わたしたちはぶらぶらと歩きながら、
もっと近くに見たくて歩道橋に登った。
うすく頬を染めるように色づく花は、
可憐さとはかなさを浮かべながら楚々と咲いている。
「ああ、やっぱり桜だねえ」
たった一週間の春の盛りを愛でていると、
目に付く無粋な黒い電線。
うっかり手を伸ばしたら触れてしまいそうなほど近くにあって、
すこし危険なにおいがした。
「これって触ったら、やっぱりびりびりくるのかな?」
訊くと、友達は驚いた顔をしておそるおそる手を伸ばし……。
桜の花に、触れた。
思わず口に出た言葉。
「いや、ねえ、ちょっと。どう考えても――」
春。道の両側に桜の花が咲く車道。
わたしたちはぶらぶらと歩きながら、
もっと近くに見たくて歩道橋に登った。
うすく頬を染めるように色づく花は、
可憐さとはかなさを浮かべながら楚々と咲いている。
「ああ、やっぱり桜だねえ」
たった一週間の春の盛りを愛でていると、
目に付く無粋な黒い電線。
うっかり手を伸ばしたら触れてしまいそうなほど近くにあって、
すこし危険なにおいがした。
「これって触ったら、やっぱりびりびりくるのかな?」
訊くと、友達は驚いた顔をしておそるおそる手を伸ばし……。
桜の花に、触れた。
思わず口に出た言葉。
「いや、ねえ、ちょっと。どう考えても――」
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