文繰文庫 ショートショート ブログ版

フミクリフミクラはショートショートのはっちゃけ文庫。文部科学雀の朝十(朝の十分読書習慣)運動を応援しています

2017-10

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ショートショート 255

●神話のできるまで

 それは、はるか昔のおはなし。
「ねえ、おかあさん」
「なあに、ぼうや」
「なんで違う言葉を喋る人がいるの?」
「う。そ、それはね。……う……、そ、そう! 
昔はみんなおんなじことばを喋ってたんだけどね、
みんなわかりあうと、とんでもないことをしようとしたの。
それで怒った神様が人をたくさんの地に散らして、
言葉もばらばらにしたんだよ」
「とんでもないことってなに?」

「ぐっ……。ぼうや、無駄に考える力を身につけたのね、
コンチクショ。そう……地に生きる人間が、
本分を忘れて空に昇ろうとしたのよ」
「なんで昇ろうとしたの?」
「くぅ、まだ訊くの、このこわっぱ。
それはね、昔の人は神様と一緒に暮らしてたんだけど、
いけないことをして追い出されたの」
「いけないことってなーに?」
「ぬっ。それは……」

 母親がしどろもどろで説明しているのを、
壁の裏に隠れた父親が聞いていた。
 母親の言葉を壁に走り書きしながら考えをめぐらせる。
 ……この話を時系列に直して、
神という存在を主題にすえたら一本の壮大な話が作れそうだ。
「いける!」
 彼はぐっとこぶしを握った。

テーマ:ショートショート - ジャンル:小説・文学

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://fumikurifumikura.blog73.fc2.com/tb.php/283-d8441ae1
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 | HOME | 

FC2Ad

 

プロフィール

甘音(あまね)

Author:甘音(あまね)
めざせショートショート1050本!
いつだって全力疾走なのです。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。