文繰文庫 ショートショート ブログ版

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2017-09

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ショートショート 645

●ルイトモ。

「あ~、めんどくさ~」
 ペンをくわえてぶーらぶら。なんで夏休みだってのに
勉強なんてやらなきゃなんないんだろう。
休みには休む。むしろ遊ぶ。それが道理じゃない?
「ん」
 そういえば。
 昔々のある街で。とある靴屋は、噂では寝てる間に
妖精が作ってくれた靴を売って金持ちになったとか。
 なら、わたしにだって来てくれないわけがない。
 そこで宿題を前に寝入ってみることにした。

 次の日。
 宿題は真っ白のままだった。

  その次の日。
  宿題はまだ真っ白だった。

   さらに次の日。
   変化はいまだなし。

「おかしいな~」
 早く来てくれないと、宿題出せなくなっちゃうのに。
「なにがおかしいって?」
 おかあさんが言った。
「あ、そうそう。昨日の夜、頭の所できらきら光ってたの、あれなに?」
「きらきら!?」
 うそ、もしかして、それって……!
「それ、いつの話?」
「え~と、なんだか起きちゃったときだから、
朝方の二時過ぎくらいかなあ」
 来てた! やっぱり来てたんだ!
 そこでわたしは昼から寝ると、夜に起きてまた寝た。

 それから次に机の前で起きたとき、目の前には何色にも色を変える、
きれいな光。そしてその中心には、小さな人形のようなもの。
「ちょっとー」
 浮かんだまま気持ちよさそうに眠る妖精をつつくと、
それは迷惑そうに目を開けた。
「なに」
「あんた、妖精なんでしょ? 宿題くらい、ぱっと片付けてよ」
「なんでおれが」
 いかにもだるそうな声にすこしむっとする。
「どこかの靴屋なんて寝てる間に靴ができてたりしたっていうのに」
「そりゃ、靴屋の妖精だろ。おれに言われてもなあ」
「じゃあ、あんたは何なわけ?」
 するとほとほとうんざりしたように。
「おれか? めんどくさがり屋だ」


テーマ:ショートショート - ジャンル:小説・文学

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